物語は続く
どもども、こんばんは。
それともおはこんにちは??
睡眠不足主任ARMYこと林檎です*
繁忙期が終焉を迎えそう…と見せかけてなかなか終わりを迎えてくれず絶賛ハードモードが続いております。勿体ぶらなくたっていいのにね。
最近のりんごと言えば、
老体に鞭を打ちつつも、何かしら嬉しいことがあって頑張って踏ん張れる毎日でした。
そんな一週間の締めくくりの今日。
久しぶりの再会をしてきました。
昨年末の某SNSの日記に書き込んだ、とあるご家族のお話。
予後不良のお子さんの担当になって、そのご両親・お姉ちゃん、お兄ちゃんと精一杯関わらせて頂いて。
命日の日にお姉ちゃんがふと発した言葉は
「将来の夢にNICUの看護師になるって書いたんだ」
でした。
この言葉を聴いた時点で心の中で大号泣だったんですけど、物語はまだまだ続いていたようです。
基本的に退院されたら患者看護師関係をキッパリサッパリ終了させる派なんですけど、このご家族だけは連絡先を交換させて頂いてたんですね。誕生日や命日に連絡させて頂いたりもしたのですが、或る日突然携帯に入っている連絡先一覧全て消去されていて。それどころか受信メールも全て無くなっていて、お馬鹿なわたしはバックアップもとっておらず、連絡をとろうにもとれない状況が続いていました。
ところが先日、四年ぶりくらいにですね。「お姉ちゃんの進路相談をお願いしたいので、是非遊びにいらしてください」と連絡を頂きまして。そして久しぶりの再会を果たしてきたわけです。
この流れでいくとなると、
「わたし看護師になるって決めたんです!いろいろお話聞かせてください(スペシャルキラキラ)!!!!」的な展開を期待するじゃないですか???
突っ走り屋なもんで、
もうっ!なんて胸アツな展開…!!!!!
とか勝手に妄想が暴走していたわけですが
実際にお話してみたら全然そんな重い感じではなくてですね。
「う〜〜ん、将来絶対コレになりたい!っていうのがあるわけじゃなくて、中学の時は正直何も考えてなくて(ちなみに現在高校一年生)。でもなるとしたら看護師か美容師かなぁ〜、って」
っていう言葉が返ってきて、ひな壇芸人よろしく脳内で派手にズッコケましたよね、えぇ。
もうすぐ進路相談があって、文系に進むのか、理系に進むのか、どの科目を選択していったらよいのか考えていかなければならないこと
理系はもともと得意じゃないこと
受験に備えてどう選択していったらよいのか迷っていること
等々…いろんなお話をしてくれました。
数II数Bとかの響きが懐かしすぎる…
いろんなお話をしていた中で
「中学の時に3年間学級委員をしていたんです。周りの友だちに流されて、だらけてしまったり良くない方向に向かいそうになったこともあったけれど、わたしにはこういう立場があるんだからそれじゃダメなんだって踏みとどまることができたんです。」
「同じように、自分は具体的な目標があった方がだらけずに進んでいけるのかなぁと思って。人生は一生に一度だから後悔したくないし。もしかしたら途中でやりたいことが変わるかもしれないけれど、それはそれでいいかなって。」
「その具体的な目標にするなら、やっぱり今のところは看護師かなぁ」
って話してくれたのが印象的だったなぁ。
15歳の子からこんな言葉が出てくるなんて…!ってすごく驚いた。
彼女なりに一生懸命考えて、「今」を必死に生きて、楽しもうとしているんだなぁって。
初めて会った時はまだ6歳だったのにね…すっかりオトナになったのね…!って、我、感極まりけり。
やっぱり看護師、って思い始めたのはコウノドリをテレビで見たのがきっかけだったそうで。
作中に出てきた赤ちゃんと、亡くなられた赤ちゃんは同じ診断名なんです。症候群、なので合併してる疾患で予後が変わってくるんですけどね。
NICUの回を見て、お姉ちゃんの心に響くものがあったようです。
まだまだ15歳。可能性の塊です。
何か1つ、自分の決めたことに縛られる必要はない。
かと言って、看護師になったから他のことができなくなるわけでもない。実際わたしも看護師やりつつ、他のやりたいことも好きなようにさせて頂いてるわけですし…国家資格だから資格免除さえなければいつでも復帰もできますし。
芯を1つ持ちつつ、今しかできないことを思う存分やって欲しいなぁという気持ちを伝えてきました。
看護師って感性が大切だから、絶対。
その部分は机に座って教科書開いての勉強だけでは絶対に得られないもの。
いっぱい遊んでいろんな経験をして年月を重ねていってもらえたら嬉しいなぁ。
あと、コウノドリ全巻揃えましたって言ってたので、ブラックジャックによろしくとブラックジャックも読みなさいと勧めておきました。社会の理不尽さを前者で、生命倫理を後者で学んだくちですし、看護師目指すなら絶対外せない作品だと思ってます…!!!
なんで看護師になろうと思ったのか?
なぜNICUの看護師になったのか?
看護学校ではどんなことを学ぶのか?
記憶に残っている赤ちゃんや家族はいるのか?
などなど沢山の質問を受け、久しぶりに沢山お話をしました。本当にお姉さんになっていたなぁ…
ちなみにポケモンポケモン言ってたお兄ちゃんも今では中学生に。身長がグンと伸びて、声変わりもしていて…月日の流れってすごいですね…
この間友人2人と話している時に「人は何のために生きるのか?」っていう話になって
その目的や意義を探すために生きていく、っていう答えがそこでは出てきたけれど
わたしは誰か他の人に爪痕を残すために生きていくんだろうなぁって感じました。
今回の再会で特に。
自分の物語を全うして、周囲の大切な人へ託して、何か影響を残していく。
それが生きる意味であり、目的でもあるのかなぁ、って。
亡くなった彼は家族に爪痕残して、お姉ちゃんの物語に強い影響を及ぼして生を全うしたんじゃないかなぁ…
「生き様と死に様は繋がっている」
って在宅医療に携わってる母が言ってたけれど、それはわたしも本当にそう思う。
生きている間に何をどう成してきたかで最期の迎え方も変わってくるなぁって。
深い、深い爪痕を遺していきたい。
自分にとって大切な人たちの物語に、少しでもいいから影響を及ぼして何かを遺していきたい。
看護と写真の両方でそれができたら最高なんだけどね。
彼から遺され、引き継いだ物語はまだまだこれからも続いていきそうです。